2009年「緊急保証制度」等の拡充で中小企業へのさらなる支援を求める緊急の陳情

沖縄県議会議長 高嶺 善信殿 平成21年3月6日

 ■陳情主旨

私たち沖縄県中小企業家同友会は、四半期ごとの景況調査を行っており、去る1月16日には昨年10-12月期の景況調査の結果と見解を発表しました。「世界同時不況の影響を受け、県内業況も急激に降下」との見出しが表すように、前期の業況判断DIから21・6ポイントも急降下し、DIはマイナス33.7という数字になっています。それは、前期の若干持ち直すだろうとの予想(期待)(△12・1→△7・2)を裏切り、急激な景気悪化を示しています。それは、沖縄の景気は本土から遅れて出てくると言われてきたこれまでの景気観測を覆すものだと言っても過言ではないほど、現在の不況は沖縄にも大きく影響しています。
このように、100年に一度の大不況だといわれる経済状況の下で、政府は大きな財政投資をはじめ「緊急保証制度」などの中小企業支援の施策を打ち出しました。沖縄県においては、県単融資「原油・原材料高騰対策資金」で、30億円の予算を計上する等、中小企業支援の施策をすすめてきています。
私たちは、このような国や県の施策・制度を活用していくための取り組みをすすめてきましたが、その活用について改善すべき点など、実際に利用した経営者からの声を耳にしました。こうした状況をふまえ、あらためて、「緊急保証制度等についての緊急のアンケート」調査を1月末から2月上旬にかけて実施し、その結果について2月10日に発表しました)。
つきましては、このアンケート結果をふまえて、下記の項目について陳情します。

 ■陳情項目

  1. 県内の中小企業の要望に応えられるよう、県単融資「原油・原材料高騰対策資金」はじめ中小企業支援の諸制度の予算増額をはかること。県内の中小企業の要望に応えられるよう、県単融資「原油・原材料高騰対策資金」はじめ中小企業支援の諸制度の予算増額をはかること。
  2. 県単融資の利用を高めるために、その制度の広報をこれまでの方法に頼るだけでなく、多くの経済団体への説明など、各団体とも協力してすすめていくこと。
  3. 融資の申し込み・承認の手続きがスムーズにできるよう、各担当窓口に徹底するとともに、連携が取れるよう県として指導すること。
  4. 国の「原材料価格高騰対応等緊急保証制度」の広報を沖縄総合事務局・県信用保証協会とも連携して広報をはかるとともに、原材料価格高騰問題から不況が全業種に急速に広がる全面不況に移行した現状に鑑みて、業種を細かく指定せず全業種に適用すること、及び貸出条件を拡充すること、また部分保証制度については、この機会に廃止を含む必要な見直しに着手するよう国の関係機関に働きかけること。
  5. 中小企業が倒産した場合、個人の最低限の財産保証と再起できる条件を法的に整備するため、個人保証の有限責任化を進めること。例えば、倒産後の担保処理後の残債を削除するなどの法的対応を国の関係機関に働きかけること。
  6. 金融庁は、中小企業の資金繰り確保・貸し渋り防止対策として「金融検査マニュアル」を一部見直して貸し出し条件を緩和したが、その改定を中小企業と金融機関に周知徹底し、中小企業がより利用しやすいものに改善するよう国の関係機関に働きかけること。

以上