2018年7-9月景況調査の結果について(見解)

 

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した413社を対象に8月31日から9月28日の期間、「7-9月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

(2018年10月25日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 170社   回答率 41.2%(413社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 15.3%(26) 建 設 業 11.8%(20)
流通・商業

27.6%(47)

サービス業 37.6%(64)
情報産業 7.6%(13) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均37名)

1~5名 24.1%(41)
6~10名 18.8%(32)
11~20名 16.5%(28)
21~50名 25.9%(44)
51~100名 7.1%(12)
101名以上 7.6%(13)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 18名

 

■ 2018年7-9月期景況調査の結果について

 

 前期から後退するも14期連続プラス超。先行きは改善し、引き続き全業種でプラス超の見通し。

 

①業況判断は後退するも14期連続プラス超。製造業以外の業種で後退するも、引き続き全業種でプラス超。
②売上高DIは後退するも、前期に続きプラス超。製造業以外の業種で後退・悪化。
③経常利益DIは後退するも、前期に続きプラス超。製造業が改善し、全業種でプラス超に。
④資金繰りDIは後退するも、前期に続き全業種でプラス超。
⑤経営上の問題点は「従業員の不足」、力点は「新規受注(顧客)の確保」が第1位。
⑥先行きは情報以外の業種で改善し、引き続き全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(7-9月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(32.5%)、「不変」(51.2%)、「悪化」(16.3%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、16.2。前期(29.9)から13.7ポイント後退するも、前期に続きプラス超。2015年4-6月期から今期まで14期連続プラス超となる。業種別でみると、製造業以外の業種で後退するも、前期に続き全業種でプラス超。前期調査では7-9月期は、DIが29.2と改善予測の見通しとなっていたが、今期調査では16.2と大幅な後退となっている。要因として下記の点があげられている。
      イ)「人材不足による外注(派遣代)の増加」(卸売・小売業)
      ロ)「自然災害、台風などの悪天候」(宿泊業)
        ハ)「台風や地震など自然災害などの影響もあり、レンタカー利用者が減少」(レンタカー)
      ニ)「官公需要が大幅に減少。公共事業への依存度の高い当社はその影響を受けやすく、売上が伸び悩んでいる」(土木設計)
      ホ)「人材不足により売上が伸びない」(社会福祉・介護事業)
      ヘ)「不動産業の好景気→広告がなくても売れる→広告出稿量の減少」(広告代理店)      
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(44.0%)、「不変」(48.0%)、「悪化」(8.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は36.0。前期調査の業況判断DI(16.6)から19.4ポイント大幅に改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「悪化」がわずかに増加するも、「好転」がそれを上回る大幅増加となった結果、DIの大幅な改善となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(26.3%)、「不変」(63.2%)、「悪化」(10.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は15.8。前期調査の業況判断DI(40.9)から25.1ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」の減少と「不変」の増加により、DIの後退となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(30.4%)、「不変」(45.7%)、「悪化」(23.9%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は6.5。前期調査の業況判断DI(25.0)から18.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が増加した結果、DIの後退となっている。
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(28.6%)、「不変」(54.0%)、「悪化」(17.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は11.1。前期調査の業況判断DI(31.8)から20.7ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が増加した結果、DIの後退となっている。
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(46.2%)、「不変」(46.2%)、「悪化」(7.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は38.5。前期調査の業況判断DI(46.1)から7.6ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」が減少し、「不変」が増加した結果、DIの後退となっている。
     
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(10-12月)見通し(前年同期10-12月と比べて)は、「好転」(35.0%)、「不変」(54.6%)、「悪化」(10.4%)となっており、DIは24.6。今期の16.2から8.4ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
  2. 業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(36.0→38.5)、建設業(15.8→25.0)、サービス業(11.1→26.3)、流通・商業(6.5→11.7)、情報(38.5→30.8)。情報以外の業種で改善し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(7-9月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(38.3%)、「横ばい」(35.9%)、「減少」(25.7%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は12.6。前期調査の全業種の売上高DI(26.2)から13.6ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(13.3→26.9)、建設業(18.2→5.2)、サービス業(28.8→11.3)、流通・商業(26.8→12.7)、情報(53.8→0.0)。製造業以外の業種で後退・悪化。特に情報は大幅な悪化で前期のプラス超から水面上に。
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(10-12月)見通し(前年同期10-12月と比べて)は、「増加」(39.1%)、「横ばい」(52.6%)、「減少」(8.3%)となっており、DIは30.8。今期の12.6から18.2ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2. 業種別にみると、サービス業(11.3→30.0)、流通・商業(12.7→32.5)、製造業(26.9→33.3)、建設業(5.2→27.8)、情報(0.0→27.3)。今期水面上の情報がプラス超に転化し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(7-9月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(33.3%)、「横ばい」(47.3%)、「悪化」(19.4%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は13.9。前期調査の全業種の経常利益DI(23.2)から、9.3ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて、「好転」が減少し「悪化」が増加した結果、DIの後退となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(0.0→27.0)、サービス業(23.5→3.3)、建設業(55.5→26.3)、流通・商業(19.5→10.6)、情報(38.4→30.8)。製造業以外は後退するも、製造業が大幅な改善で前期の水面上からプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、7-9月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、33.3。前期(50.7)より17.4ポイント後退するも、前期に続きプラス超。業種別では、製造業(50.1→40.0)、建設業(80.0→57.9)、流通・商業(70.0→40.0)、サービス業(30.7→24.2)、情報(41.7→△12.5)となり、全業種で後退・悪化。特に情報は大幅な悪化で前期のプラス超からマイナス超に転化。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(10-12月)見通し(前年同期10-12月と比べて)は、「好転」(37.5%)、「横ばい」(53.3%)、「悪化」(9.2%)となっており、DIは28.3。今期の13.9から14.4ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2. 業種別にみると、製造業(27.0→37.5)、建設業(26.3→47.0)、流通・商業(10.6→17.1)、サービス業(3.3→27.1)、情報(30.8→27.3)となっている。情報以外の業種で改善し、今期に続き、全業種でプラス超となる見通し。
     

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(70.9%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(45.5%)、第3位に「人件費の低下」(10.9%)と続いている。業種別で見てもほぼ同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(64.3%)、第2位に「人件費の増加」(38.1%)。第3位に「売上単価・客単価の低下」(31.0%)、第4位は「原材料費・商品仕入額の増加」(14.3%)と続いている。業種別で見てもほぼ同様の傾向となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(36.4%)、「順調」(42.6%)、「やや窮屈+窮屈」(21.0%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は15.4。前期調査の資金繰りDI(23.2)から、7.8ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(17.4→4.8)、流通・商業(34.3→23.9)、建設業(30.0→25.0)、製造業(11.1→24.0)、情報(33.3→7.7)。製造業以外の業種で後退するも、前期に続き全業種でプラス超。
     

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(51.0%)、第2位は「人件費の増加」(28.2%)、第3位は「同業者相互の価格競争の激化」(26.2%)、第4位は「仕入単価の上昇」(20.1%)と続いている。業種別では、流通・商業で「同業者相互の価格競争の激化」(42.5%)が第1位、製造業で「仕入単価の上昇」(31.8%)が第2位と、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、前期に続き第1位に「新規受注(顧客)の確保」(48.8%)、第2位は前期第3位の「人材確保」(40.6%)。第3位は前期第2位の「付加価値の増大」(37.5%)、第4位は前期同様「社員教育」(36.3%)となっている。業種別でみると、建設業と情報で「人材確保」(建設業:45.0%)、(情報:63.6%)が第1位となり、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(7-9月期)調査」)との比較(9月1日~15日調査、967社回答)

業況判断DIでは、全国が前期4→今期6で2ポイントの改善。沖縄は前期29.9→今期16.2と13.7ポイントの後退。傾向は異なるが双方ともプラス超。プラス超幅は沖縄が大きい。
 

7.県内の他の調査との比較

 ①日本銀行那覇支店(8月27日~9月28日調査、147社回答)日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期37→今期34で3ポイントの後退。同友会の場合、前年同期比(7-9月)でみると、DIは前期29.9から今期16.2で13.7ポイントの後退。傾向は同様で双方ともプラス超。プラス超幅は同友会が小さい。

②沖縄振興開発金融公庫(8月下旬~10月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、319社回答)沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期13.3→今期1.6と11.7ポイントの後退。同友会の場合、前年同期比(7-9月)でみると、DIは前期29.9から今期16.2で13.7ポイントの後退。傾向は同様で双方ともプラス超だが、プラス超幅は同友会が大きい。
 
 
以上。
 

 

 

 

 

 
 

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