2018年1-3月景況調査の結果について(見解)

 

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した406社を対象に3月6日から3月30日の期間、「1-3月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

(2018年4月26日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 176社   回答率 43.3%(406社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 13.6%(24) 建 設 業 14.8%(26)
流通・商業

25.0%(44)

サービス業 37.5%(66)
情報産業 9.1%(16) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均36名)

1~5名 21.6%(38)
6~10名 17.7%(31)
11~20名 21.6%(38)
21~50名 23.3%(41)
51~100名 7.9%(14)
101名以上 7.9%(14)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 16名

 

■ 2018年1-3月期景況調査の結果について

 

 12期連続プラス超も業種でばらつき。人材に関する課題依然として深刻も、資金繰りは改善。先行きは改善し全業種でプラス超の見通し。

 

①業況判断はわずかに改善し、12期連続プラス超。情報が大幅な悪化でマイナス超に。
②売上高DIは後退するも、前期に続きプラス超。製造業と情報が大幅な悪化。
③経常利益は若干の後退。建設業で大幅改善となるも、特に製造業が大幅な悪化。
④資金繰りDIは大幅に改善し、前期の水面上からプラス超に転化。建設業の大幅改善をはじめ、全業種で改善するも、製造業は依然としてマイナス超。
⑤経営上の問題点は「従業員の不足」、力点は「新規受注(顧客)の確保」が第1位。全業種で引き続き人材に関する課題が深刻。
⑥先行きは製造業と情報が大幅に改善し、全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(1-3月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(33.7%)、「不変」(48.6%)、「悪化」(17.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、16.0。前期(22.6)から6.6ポイント後退するも、前期に続きプラス超。2015年4-6月期から今期まで12期連続プラス超となる。業種別でみると、情報とサービス業が後退・悪化。特に情報は大幅な悪化で前期のプラス超からマイナス超に転化。製造業はわずかに改善するも依然としてマイナス超。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(12.5%)、「不変」(58.3%)、「悪化」(29.2%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は△16.7。前期調査の業況判断DI(△17.3)から0.6ポイントわずかに改善するも、依然としてマイナス超。前期に比べて「好転」は減少しているものの、「悪化」がそれを上回る減少となった結果、わずかながらDIの改善となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(50.0%)、「不変」(34.6%)、「悪化」(15.4%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は34.6。前期調査の業況判断DI(31.1)から3.5ポイント改善し、前期に続きプラス超。前期に比べて「悪化」は増加しているものの「好転」がそれを上回る増加となった結果、DIの改善となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(31.8%)、「不変」(52.3%)、「悪化」(15.9%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は15.9。前期調査の業況判断DI(8.9)から7.0ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」は減少しているものの、「悪化」がそれを上回る減少となった結果、DIの改善となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(36.9%)、「不変」(53.8%)、「悪化」(9.2%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は27.7。前期調査の業況判断DI(43.3)から15.6ポイント後退するも、依然としてプラス超。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」がわずかに増加した結果、DIの後退となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(31.3%)、「不変」(25.0%)、「悪化」(43.8%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は△12.5。前期調査の業況判断DI(22.2)から34.7ポイント大幅に悪化し、前期のプラス超からマイナス超に転化。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が大幅に増加した結果、DIの大幅な悪化となっている。
     
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(4-6月)見通し(前年同期4-6月と比べて)は、「好転」(37.8%)、「不変」(51.2%)、「悪化」(11.0%)となっており、DIは26.8。今期の16.0から10.8ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(△16.7→12.5)、建設業(34.6→36.0)、サービス業(27.7→37.0)、流通・商業(15.9→21.0)、情報(△12.5→6.6)。製造業と情報が大幅な改善で今期のマイナス超からプラス超に転化し、全業種でプラス超となる見通し。
     

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(1-3月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(43.1%)、「横ばい」(36.8%)、「減少」(20.1%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は23.0。前期調査の全業種の売上高DI(30.0)から7.0ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(6.7→△12.5)、建設業(37.9→40.0)、サービス業(42.7→33.3)、流通・商業(22.7→25.6)、情報(21.0→0.0)。建設業と流通・商業以外の業種で後退・悪化。特に製造業と情報は大幅な悪化で、情報は水面上、製造業はマイナス超に転化。
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(4-6月)見通し(前年同期4-6月と比べて)は、「増加」(38.2%)、「横ばい」(45.5%)、「減少」(16.4%)となっており、DIは21.8。今期の23.0から1.2ポイント後退するも、引き続きプラス超の見通し。
  2. 業種別にみると、サービス業(33.3→22.2)、流通・商業(25.6→17.0)、製造業(△12.5→26.1)、建設業(40.0→31.9)、情報(0.0→12.5)。製造業と情報が大幅に改善し、全業種でプラス超となる見通し。
     

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(1-3月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(36.5%)、「横ばい」(43.7%)、「悪化」(19.8%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は16.7。前期調査の全業種の経常利益DI(19.0)から、2.3ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて、「好転」は横ばいだが「悪化」が増加した結果、DIの後退となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(△3.6→△30.5)、サービス業(31.5→31.2)、建設業(29.6→41.7)、流通・商業(4.7→4.9)、情報(21.0→20.0)。製造業が大幅な悪化でさらにマイナス超幅を広げる。
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、1-3月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、50.0。前期(43.8)より6.2ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。業種別では、製造業(15.4→13.0)、建設業(46.4→70.8)、流通・商業(50.0→68.3)、サービス業(50.0→43.6)、情報(43.8→50.0)で、製造業とサービス業以外の業種で改善し、前期に続き全業種でプラス超。特に建設業と流通・商業の改善幅が大きい。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(4-6月)見通し(前年同期4-6月と比べて)は、「好転」(31.2%)、「横ばい」(54.8%)、「悪化」(14.0%)となっており、DIは17.2。今期の16.7から0.5ポイントわずかに改善し、引き続きプラス超の見通し。
  2. 業種別にみると、製造業(△30.5→9.1)、建設業(41.7→28.6)、流通・商業(4.9→5.2)、サービス業(31.2→24.6)、情報(20.0→14.3)となっている。製造業が大幅な改善で今期のマイナス超からプラス超に転化し、全業種でプラス超となる見通し。
     

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(79.4%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(41.2%)、第3位は前期第4位の「人件費の低下」(13.2%))と続いている。業種別で見てもほぼ同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(64.7%)、第2位に「人件費の増加」(38.2%)。第3位に「売上単価・客単価の低下」(29.4%)、第4位は「原材料費・商品仕入額の増加」(23.5%)と続いている。業種別で見ると、流通・商業で「人件費の増加」(63.6%)が「売上総量・客数の減少」と同率で第1位となり、他の業種に比べて比率が高いのが特徴である。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(34.7%)、「順調」(42.8%)、「やや窮屈+窮屈」(22.6%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は12.1。前期調査の資金繰りDI(0.0)から、12.1ポイント大幅に改善し、前期の水面上からプラス超に転化。
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(1.3→1.6)、流通・商業(13.6→13.9)、建設業(0.1→46.2)、製造業(△21.5→△4.1)、情報(△5.6→20.0)。全業種で改善するも、製造業は依然としてマイナス超。情報は大幅な改善で前期のマイナス超からプラス超に転化。建設業は大幅にプラス超幅を広げる。
     

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(54.7%)、第2位は「人件費の増加」(32.7%)、第3位は同率で「同業者相互の価格競争の激化」(22.0%)と前期第5位だった「仕入単価の上昇」(22.0%)が並んでいる。業種別では、製造業で「管理費等間接経費の増加」(33.3%)を第2位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、前期に続き第1位に「新規受注(顧客)の確保」(46.0%)、第2位は「人材確保」(44.7%)。第3位は前期第4位の「社員教育」(39.1%)、第4位は前期第3位の「付加価値の増大」(32.9%)と続いている。業種別でみると、建設業で「社員教育」(58.3%)を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(1-3月期)調査」)との比較(3月1日~15日調査、938社回答)

業況判断DIでは、全国が前期13→今期3で10ポイントの後退に対して、沖縄は前期22.6→今期16.0と6.6ポイントの後退。後退の傾向は同様で双方ともプラス超。プラス超幅は沖縄が大きい。
 

7.県内の他の調査との比較

 ①日本銀行那覇支店(2月26日~3月30日調査、147社回答)                

 日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DI(新ベース)は、前期41→今期37で4ポイントの後退に対して、同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期22.6から今期16.0で6.6ポイントの後退。後退の傾向は同様で双方ともプラス超。プラス超幅は同友会が小さい。

②沖縄振興開発金融公庫(2月下旬~4月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、330社回答)

      沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期13.8→今期10.0と3.8ポイントの後退。同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期22.6から今期16.0で6.6ポイントの後退。後退の傾向は同様で双方ともプラス超。プラス超幅は同友会が大きい。
 
 
以上。
 

 

 

 

 
 
 

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