2017年7-9月景況調査の結果について(見解)

 

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した397社を対象に9月1日から9月30日の期間、「7-9月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

(2017年10月27日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 162社   回答率 40.8%(397社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 14.2%(23) 建 設 業 16.7%(27)
流通・商業

27.1%(44)

サービス業 31.5%(51)
情報産業 10.5%(17) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均40名)

1~5名 14.8%(24)
6~10名 19.2%(31)
11~20名 17.9%(29)
21~50名 29.6%(48)
51~100名 9.9%(16)
101名以上 8.6%(14)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 17名

 

■ 2017年7-9月期景況調査の結果について

 

 前期から後退するも10期連続プラス超。先行きは改善の見通しも、全業種で人材に関する課題がさらに深刻化。

 

①業況判断はわずかに後退するも、10期連続プラス超。製造業が大幅な悪化で水面上に。
②売上高DIは改善し、前期からプラス超幅を広げる。情報以外の業種で改善し、前期に続き全業種でプラス超。
③経常利益はわずかに後退するも、前期に続きプラス超。製造業が大幅な悪化でマイナス超に転化。
④資金繰りDIは後退するも、前期に続きプラス超。製造業は悪化しマイナス超に転化。
⑤経営上の問題点は「従業員の不足」、力点は「人材確保」が第1位。全業種で人材に関する課題がさらに深刻化。
⑥先行きは改善し、全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(7-9月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(35.4%)、「不変」(50.9%)、「悪化」(13.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、21.7。前期(23.3)から1.6ポイントわずかに後退するも、前期に続きプラス超。2015年4-6月期から今期まで10期連続プラス超となる。業種別でみると、流通・商業、サービス業以外の業種が後退・悪化。製造業は大幅な悪化で前期のプラス超から水面上に。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(26.1%)、「不変」(47.8%)、「悪化」(26.1%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は0.0。前期調査の業況判断DI(15.0)から15.0ポイント悪化し、前期のプラス超から水面上へ。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が増加した結果、DIの悪化となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(40.7%)、「不変」(48.1%)、「悪化」(11.1%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は29.6。前期調査の業況判断DI(33.3)から3.7ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「悪化」はわずかに減少したものの「好転」がそれを上回る減少となった結果、DIの後退となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(38.6%)、「不変」(50.0%)、「悪化」(11.4%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は27.2。前期調査の業況判断DI(23.9)から3.3ポイント改善し、プラス超幅を広げる。前期に比べて「悪化」は増加したものの、「好転」がそれを上回る増加となった結果、DIの改善となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(34.0%)、「不変」(54.0%)、「悪化」(12.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は22.0。前期調査の業況判断DI(21.3)から0.7ポイントわずかに改善し、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」は減少しているものの、「悪化」がそれを上回る減少となった結果、DIの改善となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(35.3%)、「不変」(52.9%)、「悪化」(11.8%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は23.5。前期調査の業況判断DI(25.0)から1.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」は減少しているものの「不変」の増加、「悪化」の減少により、DIの後退となっている。
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(10-12月)見通し(前年同期10-12月と比べて)は、「好転」(32.9%)、「不変」(58.4%)、「悪化」(8.7%)となっており、DIは24.2。今期の21.7から2.5ポイント改善し、今期からプラス超幅を広げる見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(0.0→17.4)、建設業(29.6→33.3)、サービス業(22.0→16.0)、流通・商業(27.2→29.6)、情報(23.5→29.4)。サービス業以外の業種は改善し、全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(7-9月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(43.1%)、「横ばい」(42.5%)、「減少」(14.4%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は28.7。前期調査の全業種の売上高DI(17.5)から11.2ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(5.0→13.0)、建設業(8.0→34.7)、サービス業(14.7→28.0)、流通・商業(30.5→38.6)、情報(20.0→17.7)。情報以外の業種で改善し、前期に続き全業種でプラス超。
     
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(10-12月)見通し(前年同期10-12月と比べて)は、「増加」(37.7%)、「横ばい」(50.3%)、「減少」(11.9%)となっており、DIは25.8。今期の28.7から2.9ポイント後退するも、引き続きプラス超の見通し。
     
  2. 業種別にみると、サービス業(28.0→18.4)、流通・商業(38.6→41.5)、製造業(13.0→0.0)、建設業(34.7→44.0)、情報(17.7→12.5)となっており、建設業、流通・商業で改善するも、それ以外の業種で後退・悪化。製造業は大幅な悪化で今期のプラス超から水面上となる見通し。

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(7-9月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(30.4%)、「横ばい」(54.4%)、「悪化」(15.2%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は15.2。前期調査の全業種の経常利益DI(16.4)から、1.2ポイントわずかに後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて、「悪化」は減少しているものの「好転」がそれを上回る減少となった結果、DIの後退となっている。
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(22.2→△4.4)、サービス業(5.1→25.0)、建設業(30.5→11.1)、流通・商業(17.8→20.9)、情報(25.0→5.9)となり、製造業、建設業、情報で後退・悪化。製造業は大幅な悪化で、前期のプラス超からマイナス超に転化。

     
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、7-9月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、43.7。前期(43.0)より0.7ポイントわずかに改善し、前期に続きプラス超。業種別では、製造業(49.9→30.0)、建設業(50.1→41.7)、流通・商業(65.9→54.0)、サービス業(22.4→44.5)、情報(41.1→33.3)で、サービス業以外の業種で後退するも、前期に続き全業種でプラス超。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(10-12月)見通し(前年同期10-12月と比べて)は、「好転」(29.9%)、「横ばい」(59.7%)、「悪化」(10.4%)となっており、DIは19.5。今期の15.2から4.3ポイント改善し、今期からプラス超幅を広げる見通し。
     
     
  2. 業種別にみると、製造業(△4.4→10.0)、建設業(11.1→24.0)、流通・商業(20.9→24.3)、サービス業(25.0→17.4)、情報(5.9→18.8)となっている。サービス業以外の業種で改善。製造業は大幅な改善で今期のマイナス超からプラス超に転化し、全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(78.9%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(33.3%)となっている。第3位は同率で「人件費の低下」(7.0%)と「本業以外の部門の収益好転」(7.0%)が続いている。業種別で見てもほぼ同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(67.9%)、第2位に前期同率3位の「人件費の増加」(32.1%)。第3位に前期第2位の「売上単価・客単価の低下」(21.4%)、第4位は前期同率第3位の「原材料費・商品仕入価格の増加」(14.3%)が続いている。業種別で見ても、同様の傾向となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(32.2%)、「順調」(46.1%)、「やや窮屈+窮屈」(21.7%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は10.5。前期調査の資金繰りDI(16.0)から、5.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(8.4→8.0)、流通・商業(21.4→20.0)、建設業(28.0→7.7)、製造業(5.3→△4.6)、情報(22.1→21.5)。全業種で後退・悪化。製造業は悪化し前期のプラス超からマイナス超に転化。

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(51.1%)、第2位は前期同率第3位の「人件費の増加」(32.6%)、第3位は前期第2位の「同業者相互の価格競争の激化」(29.8%)、第4位は前期同様に「熟練技術者の確保難」(19.9%)と続いている。業種別では、全業種で「従業員の不足」を第1位にあげていることや、製造業で「仕入単価の上昇」(38.9%)と「同業者相互の価格競争の激化」(38.9%)も「従業員の不足」(38.9%)と同率で第1位にあげ他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、第1位に前期第4位の「人材確保」(47.6%)、第2位は前期第1位の「新規受注(顧客)の確保」(46.2%)。第3位は前期第2位の「社員教育」(40.7%)、第4位は前期第3位の「付加価値の増大」(33.1%)と続いている。業種別でみると、流通・商業(59.0%)と建設業(52.0%)で「社員教育」を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(7-9月期)調査」)との比較(9月1日~15日調査、1002社回答)

業況判断DIでは、全国が前期5→今期10で5ポイントの改善に対して、沖縄は前期23.3→今期21.7と1.6ポイントの後退。全国と沖縄では、傾向は逆だが双方ともプラス超。プラス超幅は全国に比べて沖縄が大きい。
 

7.県内の他の調査との比較

 ①日本銀行那覇支店(8月29日~9月29日調査、130社回答)                

 日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期33→今期38で5ポイントの改善に対して、同友会の場合、前年同期比(7-9月)でみると、DIは前期23.3から今期21.7で1.6ポイントの後退。傾向は逆だが双方ともプラス超、プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。

②沖縄振興開発金融公庫(8月下旬~10月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、339社回答)

      沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期11.9→今期19.2と7.3ポイント改善。同友会の場合、前年同期比(7-9月)でみると、DIは前期23.3から今期21.7で1.6ポイントの後退。傾向は逆だが双方ともプラス超。プラス超幅は沖縄公庫に比べて同友会が大きい。
 
以上。
 

 

 

 

 

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