2017年4-6月景況調査の結果について(見解)

 

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した397社を対象に6月1日から6月30日の期間、「4-6月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

(2017年7月20日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 173社   回答率 43.6%(397社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 11.6%(20) 建 設 業 14.4%(25)
流通・商業

26.6%(46)

サービス業 35.8%(62)
情報産業 11.6%(20) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均36名)

1~5名 16.2%(28)
6~10名 20.2%(35)
11~20名 22.0%(38)
21~50名 24.8%(43)
51~100名 10.4%(18)
101名以上 6.4%(11)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 15名

 

■ 2017年4-6月期景況調査の結果について

 

 前期から改善し、9期連続プラス超。先行きはさらに改善の見通しも、各業界とも依然として、人材に関する課題が深刻。

 

①業況判断は改善し、9期連続プラス超。前期に続き全業種でプラス超。
②売上高DIは後退するも、前期に続きプラス超。製造業が改善し、全業種でプラス超に。
③経常利益は後退するも、前期に続きプラス超。製造業が改善し、全業種でプラス超に。
④資金繰りDIは改善し、前期からプラス超幅を広げる。製造業とサービス業で改善し、全業種でプラス超に。
⑤経営上の問題点は前期に続き「従業員の不足」、力点は「新規受注(顧客)の確保」が第1位。各業界とも依然として人材に関する課題が深刻。
⑥先行きは改善し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(4-6月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(36.8%)、「不変」(49.7%)、「悪化」(13.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、23.3。前期(22.6)から0.7ポイント改善し、前期に続きプラス超。2015年4-6月期から今期まで9期連続プラス超となる。業種別でみると、流通・商業、情報が後退するも、前期に続き全業種でプラス超。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(35.0%)、「不変」(45.0%)、「悪化」(20.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は15.0。前期調査の業況判断DI(6.3)から8.7ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「悪化」は増加したものの、「好転」がそれを上回る増加となった結果、DIの改善となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(45.8%)、「不変」(41.7%)、「悪化」(12.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は33.3。前期調査の業況判断DI(29.6)から3.7ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「悪化」は増加したものの「好転」がそれを上回る増加となった結果、DIの改善となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(30.4%)、「不変」(63.0%)、「悪化」(6.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は23.9。前期調査の業況判断DI(30.9)から7.0ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「悪化」は減少したものの、「好転」がそれを上回る減少となった結果、DIの後退となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(37.7%)、「不変」(45.9%)、「悪化」(16.4%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は21.3。前期調査の業況判断DI(16.0)から5.3ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」が減少した結果、DIの改善となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(40.0%)、「不変」(45.0%)、「悪化」(15.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は25.0。前期調査の業況判断DI(31.6)から6.6ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「悪化」は減少しているものの「好転」がそれを上回る減少となった結果、DIの後退となっている。
     
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(7-9月)見通し(前年同期7-9月と比べて)は、「好転」(38.1%)、「不変」(53.0%)、「悪化」(8.9%)となっており、DIは29.2。今期の23.3から5.9ポイント改善し、今期からプラス超幅を広げる見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(15.0→30.0)、建設業(33.3→34.8)、サービス業(21.3→30.0)、流通・商業(23.9→22.2)、情報(25.0→35.0)。流通・商業以外の業種は改善し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(4-6月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(39.0%)、「横ばい」(39.5%)、「減少」(21.5%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は17.5。前期調査の全業種の売上高DI(24.7)から7.2ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(0.0→5.0)、建設業(18.5→8.0)、サービス業(21.8→14.7)、流通・商業(38.1→30.5)、情報(36.8→20.0)。製造業が改善するも、それ以外の業種で後退。製造業は前期の水面上からプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(7-9月)見通し(前年同期7-9月と比べて)は、「増加」(38.4%)、「横ばい」(50.3%)、「減少」(11.3%)となっており、DIは27.1。今期の17.5から9.6ポイント改善し、今期からプラス超幅を広げる。

     
     
  2. 業種別にみると、サービス業(14.7→21.4)、流通・商業(30.5→28.6)、製造業(5.0→17.7)、建設業(8.0→27.3)、情報(20.0→57.1)となっており、流通・商業以外の業種で改善し、今期に続き全業種でプラス超の見通し。

     

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(4-6月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(35.2%)、「横ばい」(46.1%)、「悪化」(18.8%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は16.4。前期調査の全業種の経常利益DI(22.4)から、6.0ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて、「悪化」は横ばいだが「好転」が減少した結果、DIの後退となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(0.0→22.2)、サービス業(17.9→5.1)、建設業(22.2→30.5)、流通・商業(34.1→17.8)、情報(33.3→25.0)となり、建設業・製造業で改善。製造業は大幅な改善で、前期の水面上からプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
     
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、4-6月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、43.0。前期(49.5)より6.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。業種別では、製造業(26.6→49.9)、建設業(66.6→50.1)、流通・商業(51.3→65.9)、サービス業(41.6→22.4)、情報(68.8→41.1)で、製造業と流通・商業以外の業種で後退するも、前期に続き全業種でプラス超。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(7-9月)見通し(前年同期7-9月と比べて)は、「好転」(32.2%)、「横ばい」(60.8%)、「悪化」(7.0%)となっており、DIは25.2。今期の16.4から8.8ポイント改善し、今期からプラス超幅を広げる見通し。
     
  2. 業種別にみると、製造業(22.2→25.0)、建設業(30.5→28.5)、流通・商業(17.8→22.5)、サービス業(5.1→20.8)、情報(25.0→46.2)となっている。建設業が後退するも、今期に続き、全業種でプラス超となる見通し。

     

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(82.5%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(41.3%)となっている。第3位に「人件費の低下」(12.7%)と続いている。業種別で見ても同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(75.9%)、第2位に「売上単価・客単価の低下」(27.6%)。第3位は同率で「人件費の増加」(20.7%)と「原材料費・商品仕入価格の増加」(13.8%)が続いている。業種別で見ると、サービス業で「人件費の増加」(28.6%)が第2位となり、他の業種に比べ比率が高いのが特徴である。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(38.1%)、「順調」(39.9%)、「やや窮屈+窮屈」(22.1%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)16.0。前期調査の資金繰りDI(11.9)から、4.1ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(△1.6→8.4)、流通・商業(19.5→21.4)、建設業(30.8→28.0)、製造業(0.0→5.3)、情報(26.3→22.1)。建設業と情報以外の業種で改善。製造業は前期の水面上から、サービス業はマイナス超からプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
     

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(46.0%)、第2位は「同業者相互の価格競争の激化」(31.3%)、第3位は「人件費の増加」(21.3%)、第4位は「熟練技術者の確保難」(16.7%)と続いている。業種別では、製造業で「仕入単価の上昇」(35.3%)を「従業員の不足」(35.3%)と同率で第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、前期に続き第1位は「新規受注(顧客)の確保」(44.5%)、第2位は前期第3位の「社員教育」(41.3%)。第3位は前期第4位の「付加価値の増大」(40.6%)、第4位は前期第2位の「人材確保」(35.5%)と続いている。業種別でみると、サービス業と建設業で「人材確保」を第1位にあげていること、製造業で「新規事業の展開」(44.4%)を第2位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(4-6月期)調査」)との比較(6月1日~15日調査、963社回答)

業況判断DIでは、全国が前期3→今期5で2ポイントの改善に対して、沖縄は前期22.6→今期23.3と0.7ポイントの改善。全国と沖縄では、傾向と改善幅はほぼ同様だが、プラス超幅は沖縄が大きい。
 

7.県内の他の調査との比較

 ①日本銀行那覇支店(5月30日~6月30日調査、130社回答)                

 日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期37→今期33で4ポイントの後退に対して、同友会の場合、前年同期比(4-6月)でみると、DIは前期22.6から今期23.3で0.7ポイントの改善。傾向は逆だが双方ともプラス超、プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。

②沖縄振興開発金融公庫(5月下旬~7月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、365社回答)

      沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期9.5→今期11.9と2.4ポイント改善。同友会の場合、前年同期比(4-6月)でみると、DIは前期22.6から今期23.3で0.7ポイントの改善。傾向は同様だが、改善幅は沖縄公庫が大きい。プラス超幅は同友会が大きい。
 
以上。
 

 

 

 

 

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