2017年1-3月景況調査の結果について(見解)

 

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した418社を対象に3月14日から4月4日の期間、「1-3月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

(2017年4月25日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 174社   回答率 41.6%(418社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 9.8%(17) 建 設 業 15.5%(27)
流通・商業

24.1%(42)

サービス業 39.7%(69)
情報産業 10.9%(19) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均34名)

1~5名 24.7%(43)
6~10名 20.7%(36)
11~20名 16.6%(29)
21~50名 23.6%(41)
51~100名 7.5%(13)
101名以上 6.9%(12)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 10名

 

■ 2017年1-3月期景況調査の結果について

 

 前期から改善し、全業種でプラス超に。先行きはわずかに後退の見通し。各業界とも依然として、人材に関する課題が深刻。

 

①業況判断は改善し、前期からプラス超幅を広げる。全業種で改善し、プラス超に。
②売上高DIは改善し、前期からプラス超幅を広げる。全業種で改善し、プラス超に。
③経常利益は改善し、前期からプラス超幅を広げる。全業種で改善し、プラス超に。
④資金繰りDIは改善し、前期からプラス超幅を広げる。サービス業以外の業種で改善。
⑤経営上の問題点は「従業員の不足」、力点は「新規受注(顧客)の確保」が第1位。各業界とも人材に関する課題が深刻。
⑥先行きはわずかに後退する見通し。
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(1-3月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(38.2%)、「不変」(46.2%)、「悪化」(15.6%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、22.6。前期(13.9)から8.7ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。業種別でみると、製造業が改善し、前期の水面上からプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(18.8%)、「不変」(68.8%)、「悪化」(12.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は6.3。前期調査の業況判断DI(0.0)から6.3ポイント改善し、前期の水面上からプラス超に。前期に比べて「好転」は減少したものの、「悪化」がそれを上回る減少となった結果、DIの改善となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(37.0%)、「不変」(55.6%)、「悪化」(7.4%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は29.6。前期調査の業況判断DI(16.6)から13.0ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」が減少した結果、DIの改善となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(47.6%)、「不変」(35.7%)、「悪化」(16.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は30.9。前期調査の業況判断DI(16.0)から14.9ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」が減少した結果、DIの改善となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(34.8%)、「不変」(46.4%)、「悪化」(18.8%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は16.0。前期調査の業況判断DI(11.9)から4.1ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」が減少した結果、DIの改善となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(47.4%)、「不変」(36.8%)、「悪化」(15.8%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は31.6。前期調査の業況判断DI(30.8)から0.6ポイントわずかに改善し、前期に続きプラス超。「悪化」は増加しているものの「好転」がそれをさらに上回る増加となった結果、DIの改善となっている。
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(4-6月)見通し(前年同期4-6月と比べて)は、「好転」(32.0%)、「不変」(58.6%)、「悪化」(9.5%)となっており、DIは22.5。今期の22.6から0.1ポイントわずかに後退するも、今期に続きプラス超の見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(6.3→0.0)、建設業(29.6→40.7)、サービス業(16.0→19.4)、流通・商業(30.9→15.0)、情報(31.6→42.1)。製造業以外の業種は改善の見通し。製造業は後退し、今期のプラス超から水面上となる見通し。
     

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(1-3月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(43.7%)、「横ばい」(37.4%)、「減少」(19.0%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は24.7。前期調査の全業種の売上高DI(15.8)から8.9ポイント改善し、前期からさらにプラス超幅を広げる。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(△11.1→0.0)、建設業(12.9→18.5)、サービス業(17.4→21.8)、流通・商業(25.5→38.1)、情報(14.3→36.8)。全業種で改善。製造業が改善し、前期のマイナス超から水面上となり、全業種で水面上・プラス超に。
     
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(4-6月)見通し(前年同期4-6月と比べて)は、「増加」(36.5%)、「横ばい」(51.9%)、「減少」(11.5%)となっており、DIは25.0。今期の24.7から0.3ポイントわずかに改善し、今期に続きプラス超の見通し。
     
  2. 業種別にみると、サービス業(21.8→30.6)、流通・商業(38.1→22.9)、製造業(0.0→△18.8)、建設業(18.5→28.0)、情報(36.8→44.5)となっており、流通・商業と製造業で後退・悪化。製造業は大幅な悪化で、今期の水面上からマイナス超に転化する見通し。
     

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(1-3月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(41.2%)、「横ばい」(40.0%)、「悪化」(18.8%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は22.4。前期調査の全業種の経常利益DI(10.8)から、11.6ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる見通し。前期に比べて、「好転」が大幅に増加した結果、DIの大幅な改善となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(△11.1→0.0)、サービス業(4.6→17.9)、建設業(6.6→22.2)、流通・商業(27.5→34.1)、情報(15.4→33.3)となり、全業種で改善。製造業は大幅な改善で、前期のマイナス超から水面上になり、全業種で水面上・プラス超に。
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、1-3月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、49.5。前期(39.5)より10.0ポイント増加し、前期からさらにプラス超幅を広げる。業種別では、製造業(22.1→26.6)、建設業(61.3→66.6)、流通・商業(46.6→51.3)、サービス業(29.1→41.6)、情報(42.9→68.8)で、全業種で改善し、前期に続き全業種でプラス超。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(4-6月)見通し(前年同期4-6月と比べて)は、「好転」(33.8%)、「横ばい」(55.4%)、「悪化」(10.8%)となっており、DIは23.0。今期の22.4から0.6ポイントわずかに改善し、今期に続きプラス超の見通しとなっている。
     
  2. 業種別にみると、製造業(0.0→0.0)、建設業(22.2→39.1)、流通・商業(34.1→14.8)、サービス業(17.9→22.8)、情報(33.3→38.8)となっている。流通・商業が後退するも、今期に続き、全業種で水面上・プラス超となる見通し。
     

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(79.0%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(38.7%)となっている。第3位に「人件費の低下」(8.1%)と続いている。業種別で見ても同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(76.3%)、第2位に「売上単価・客単価の低下」(31.6%)。第3位は同率で「人件費の増加」(13.2%)と「原材料費・商品仕入価格の増加」(13.2%)が続いている。業種別で見ても同様の傾向となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(35.2%)、「順調」(41.7%)、「やや窮屈+窮屈」(23.3%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)11.9。前期調査の資金繰りDI(4.4)から、7.5ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(△1.5→△1.6)、流通・商業(12.2→19.5)、建設業(16.7→30.8)、製造業(△11.1→0.0)、情報(0.0→26.3)。サービス業のみ、わずかに悪化するも、それ以外の業種で改善。製造業は大幅な改善で前期のマイナス超から水面上に。

 

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(44.2%)、第2位は「同業者相互の価格競争の激化」(27.9%)、第3位は「人件費の増加」(23.1%)、第4位は「熟練技術者の確保難」(21.1%)と続いている。業種別では、建設業で、「下請業者の確保難」(50.0%)を第1位、製造業で「仕入先からの値上げ要請」(26.7%)を第2位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、第1位は前期第2位の「新規受注(顧客)の確保」(54.2%)、第2位は前期第1位の「人材確保」(39.9%)。第3位は前期同様「社員教育」(36.6%)、第4位は「付加価値の増大」(35.9%)とつづいている。業種別でみると、製造業で「財務体制の強化」(33.3%)を第2位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(1-3月期)調査」)との比較(3月1日~15日調査、918社回答)

業況判断DIでは、全国が前期1→今期3で前期からわずかに改善したのに対して、沖縄は、前期13.9→今期22.6と8.7ポイント増加で前期からプラス超幅を広げる。全国と沖縄では、沖縄の方が、改善幅が大きい。

7.県内の他の調査との比較

①日本銀行那覇支店(2月27日~3月31日調査、131社回答)                

 日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期37→今期37で、横ばいとなり、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期13.9から今期22.6で8.7ポイントの増加。傾向は異なるが、プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。同友会の1-3月期の業況水準の比較では前期18.8→今期32.1と13.3ポイント改善。業況水準でみた場合は、プラス超幅が日銀に近づく。

②沖縄振興開発金融公庫(2月下旬~4月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、366社回答) 

沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期3.2→今期9.5と6.3ポイント増加し、前期からプラス超幅を広げる。同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期13.9から今期22.6で8.7ポイントの増加。改善傾向は同様だが、プラス超幅は沖縄公庫に比べて同友会が大きい。

 

 

 

 

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