2016年10-12月景況調査の結果について(見解)

 

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した418社を対象に12月2日から12月30日の期間、「10-12月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

(2017年1月27日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 185社   回答率 44.3%(418社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 10.3%(19) 建 設 業 16.8%(31)
流通・商業

27.6%(51)

サービス業 37.7%(70)
情報産業 7.6%(14) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均28名)

1~5名 23.2%(43)
6~10名 19.5%(36)
11~20名 21.1%(39)
21~50名 23.8%(44)
51~100名 7.0%(13)
101名以上 5.4%(10)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 10名

 

■ 2016年10-12月期景況調査の結果について

 

 プラス超維持するも後退。先行きは改善し、全業種でプラス超となる見通し。各業界とも人材に関する課題が深刻。

 

①業況判断は情報産業以外の業種で後退・悪化するも前期に続きプラス超。
②売上高DIは業種でばらつきはあるものの、わずかに改善し、プラス超。製造業が前期からさらに悪化しマイナス超幅を広げる。
③経常利益は後退するも、前期に続きプラス超。流通・商業以外の業種で後退・悪化。
④資金繰りDIは後退するも、前期に続きプラス超。情報産業以外の業種で後退・悪化。
⑤経営上の問題点は「従業員の不足」、力点は「人材確保」が第1位。各業界とも人材に関する課題が深刻。
⑥先行きは改善し、全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(10-12月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(34.6%)、「不変」(44.7%)、「悪化」(20.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、13.9。前期(19.6)から5.7ポイント減少するも、前期に続きプラス超。業種別でみると、情報産業以外の業種が後退・悪化。製造業は前期のプラス超から水面上へ。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(31.6%)、「不変」(36.8%)、「悪化」(31.6%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は0.0。前期調査の業況判断DI(11.1)から11.1ポイント減少し、前期のプラス超から水面上へ。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が増加した結果、DIの悪化となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(33.3%)、「不変」(50.0%)、「悪化」(16.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は16.6。前期調査の業況判断DI(34.6)から18.0ポイント減少するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が増加した結果、DIの後退となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(40.0%)、「不変」(36.0%)、「悪化」(24.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は16.0。前期調査の業況判断DI(19.6)から3.6ポイント減少するも、前期に続きプラス超。「好転」は増加したものの、「悪化」がそれを上回る増加となった結果、DIの後退となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(32.8%)、「不変」(46.3%)、「悪化」(20.9%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は11.9。前期調査の業況判断DI(18.0)から6.1ポイント減少するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」は微増しているものの、「悪化」がそれを上回る増加となった結果DIの後退となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(30.8%)、「不変」(69.2%)、「悪化」(0.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は30.8。前期調査の業況判断DI(15.0)から15.8ポイント増加し、前期からプラス超幅を広げる。「好転」は減少しているものの「悪化」の大幅な減少によりDIの改善となっている。
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(1-3月)見通し(前年同期1-3月と比べて)は、「好転」(34.6%)、「不変」(50.3%)、「悪化」(15.1%)となっており、DIは19.5。今期の13.9から5.6ポイント増加し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(0.0→5.5)、建設業(16.6→33.3)、サービス業(11.9→10.1)、流通・商業(16.0→26.5)、情報(30.8→30.8)。後退の業種もあるが、概ね改善。製造業は今期の水面上からプラス超に転化し、全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(10-12月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(36.6%)、「横ばい」(42.6%)、「減少」(20.8%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は15.8。前期調査の全業種の売上高DI(15.3)から0.5ポイント微増し、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(△5.5→△11.1)、建設業(24.0→12.9)、サービス業(13.5→17.4)、流通・商業(11.6→25.5)、情報(40.0→14.3)。建設業、製造業、情報産業が後退・悪化。製造業は前期からさらに悪化しマイナス超幅を広げる。
  3.  
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(1-3月)見通し(前年同期1-3月と比べて)は、「増加」(30.1%)、「横ばい」(53.4%)、「減少」(16.6%)となっており、DIは13.5。今期の15.8から2.3ポイント減少するも、今期に続きプラス超の見通し。
     
  2. 業種別にみると、サービス業(17.4→4.7)、流通・商業(25.5→31.9)、製造業(△11.1→△18.7)、建設業(12.9→15.4)、情報(14.3→30.8)となっており、サービス業と製造業で後退・悪化。製造業はさらに悪化し、マイナス超幅を広げる見通し。

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(10-12月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(31.1%)、「横ばい」(48.6%)、「悪化」(20.3%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は10.8。前期調査の全業種の経常利益DI(21.1)から、10.3ポイント減少するも、前期に続きプラス超。前期に比べて、「好転」が減少し、「悪化」が増加したことにより、DIの後退となっている。
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(25.0→△11.1)、サービス業(11.3→4.6)、建設業(45.8→6.6)、流通・商業(22.2→27.5)、情報(25.0→15.4)となり、流通・商業以外の業種で後退・悪化。製造業は大幅な悪化で、前期のプラス超からマイナス超に転化。
     
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、10-12月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、39.5。前期(39.8)より0.3ポイント後退。業種別では、製造業(35.3→22.1)、建設業(70.9→61.3)、流通・商業(48.0→46.6)、サービス業(27.5→29.1)、情報(35.0→42.9)で、後退する業種もあるが前期に続き全業種でプラス超。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(1-3月)見通し(前年同期1-3月と比べて)は、「好転」(28.3%)、「横ばい」(55.3%)、「悪化」(16.4%)となっており、DIは11.9。今期の10.8から1.1ポイント増加し、今期に続きプラス超の見通しとなっている。
     
  2. 業種別にみると、製造業(△11.1→△18.8)、建設業(6.6→15.4)、流通・商業(27.5→34.1)、サービス業(4.6→△1.7)、情報(15.4→28.6)となっている。建設業、流通・商業、情報産業で改善するも、製造業とサービス業で悪化。サービス業は今期のプラス超からマイナス超に転化。
     

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(85.7%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(33.3%)となっている。第3位は前期4位の「人件費の低下」(7.9%)と続いている。業種別で見ても同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(75.0%)、第2位に「売上単価・客単価の低下」(25.0%)。第3位は同率で「人件費の増加」(20.0%)と「原材料費・商品仕入価格の増加」(20.0%)と続いている。業種別で見ると、回答が少数ではあるが、サービス業で「外注費の増加」(22.2%)が同率第2位で、他の業種と比べて比率が高いことが特徴となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(30.7%)、「順調」(43.0%)、「やや窮屈+窮屈」(26.3%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は4.4。前期調査の資金繰りDI(10.9)から、6.5ポイント減少するも、前期に続きプラス超。
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(3.7→△1.5)、流通・商業(26.5→12.2)、建設業(30.8→16.7)、製造業(5.5→△11.1)、情報(△20.0→0.0)。情報産業以外の業種で後退・悪化。製造業とサービス業は前期のプラス超からマイナス超に転化。
     

 

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(44.0%)、第2位は「同業者相互の価格競争の激化」(29.5%)、第3位は「人件費の増加」(25.9%)となっている。第4位は前期第5位の「熟練技術者の確保難」(22.3%)と続いている。業種別では、建設業で、「熱練技術者の確保難」(56.7%)を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、第1位は前期第3位の「人材確保」(42.0%)、第2位は前期第1位の「新規受注(顧客)の確保」(37.9%)。第3位は前期第2位の「社員教育」(37.4%)、第4位は「付加価値の増大」(35.1%)とつづいている。業種別でみても、同様の傾向となっている。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(10-12月期)調査」)との比較(12月1日~7日調査、960社回答)

業況判断DIでは、全国が前期△5→今期1で前期同様なのに対して、沖縄は、前期19.6→今期13.9と5.7ポイント減少するも、前期に続きプラス超。全国と沖縄では傾向は逆だが双方ともプラス超。沖縄の方が、プラス超幅が大きい。

 

7.県内の他の調査との比較

①日本銀行那覇支店(11月14日~12月13日調査、131社回答)                

 日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期42→今期37と5ポイント減少するも、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(10-12月)でみると、DIは前期19.6から今期13.9で5.7ポイントの減少。傾向はほぼ同様で双方ともプラス超。プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。同友会の10-12月期の業況水準の比較では前期21.7→今期18.8と2.9ポイント後退。業況水準でみた場合もほぼ同様の傾向となっている。

②沖縄公庫(11月下旬~1月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、365社回答) 

沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期6.7→今期3.2と3.5ポイント減少するも、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(10-12月)でみると、DIは前期.19.6から今期13.9で5.7ポイントの減少。傾向はほぼ同様で双方ともプラス超。プラス超幅は同友会が大きい。

 

 

 

 

 

 

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