2016年7-9月景況調査の結果について(見解)

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した418社を対象に9月2日から9月30日の期間、「7-9月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

 

(2016年10月28日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 201社   回答率 48.1%(418社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 9.0%(18) 建 設 業 12.8%(26)
流通・商業

25.9%(52)

サービス業 42.3%(85)
情報産業 10.0%(20) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均29名)

1~5名 25.9%(52)
6~10名 19.9%(40)
11~20名 20.4%(41)
21~50名 21.9%(44)
51~100名 7.4%(15)
101名以上 4.5%( 9)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 14名

 

■ 2016年7-9月期景況調査の結果について

 

 前期からわずかに後退するも、全業種でプラス超に。改善し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。

 

①業況判断は前期からわずかに後退するも、前期に続きプラス超。建設業と製造業で大幅に改善し、全業種でプラス超に。
②売上高DIは改善し、プラス超幅を広げる。全業種で改善するも、製造業は前期に続き、マイナス超。
③経常利益は改善し、プラス超幅を広げる。製造業の大幅な改善で全業種プラス超に。
④資金繰りDIは後退するも、前期に続きプラス超。情報は大幅な悪化で前期のプラス超からマイナス超に転化。
⑤経営上の問題点は、前期に続き「従業員の不足」と「同業者相互の価格競争の激化」が上位を占める。
⑥先行きはさらに改善し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(7-9月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(34.8%)、「不変」(50.0%)、「悪化」(15.2%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、19.6。前期(20.1)から0.5ポイントわずかに後退するも、前期に続きプラス超。業種別でみると、建設業と製造業で大幅に改善し、製造業は前期のマイナス超からプラス超に転化。それ以外の業種は後退するも全業種でプラス超。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(38.9%)、「不変」(33.3%)、「悪化」(27.8%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は11.1。前期調査の業況判断DI(△10.0)から21.1ポイント改善し、前期のマイナス超からプラス超に転化。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」も減少したことで、DIの改善となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(42.3%)、「不変」(50.0%)、「悪化」(7.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は34.6。前期調査の業況判断DI(14.8)から19.8ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」も減少した結果、DIの改善となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(35.3%)、「不変」(49.0%)、「悪化」(15.7%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は19.6。前期調査の業況判断DI(20.8)から1.2ポイントわずかに後退するも、前期に続きプラス超。「好転」の微減と、「悪化」微増により、DIの後退となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(31.3%)、「不変」(55.4%)、「悪化」(13.3%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は18.0。前期調査の業況判断DI(28.1)から10.1ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」の減少と、「悪化」の増加によりDIの後退となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(35.0%)、「不変」(45.0%)、「悪化」(20.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は15.0。前期調査の業況判断DI(26.7)から11.7ポイント後退するも、前期に続きプラス超。「悪化」は前期と変わらないが、「好転」の減少と「不変」の増加によりDIの後退となっている。
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(10-12月)見通し(昨年同期10-12月と比べて)は、「好転」(36.5%)、「不変」(54.2%)、「悪化」(9.4%)となっており、DIは27.1。今期の19.6から7.5ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(11.1→29.4)、建設業(34.6→11.6)、サービス業(18.0→21.0)、流通・商業(19.6→33.4)、情報(15.0→55.0)。建設業のみ後退する見通しだが、その他の業種は改善し、今期に続き全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(7-9月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(36.7%)、「横ばい」(41.8%)、「減少」(21.4%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は15.3。前期調査の全業種の売上高DI(9.6)から5.7ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(△20.0→△5.5)、建設業(12.1→24.0)、サービス業(13.4→13.5)、流通・商業(6.4→11.6)、情報(31.3→40.0)。全業種で改善するも、製造業は前期に続きマイナス超。
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(10-12月)見通し(昨年同期10-12月と比べて)は、「増加」(36.1%)、「横ばい」(55.0%)、「減少」(8.9%)となっており、DIは27.2。今期の15.3から11.9ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2. 業種別にみると、サービス業(13.5→26.7)、流通・商業(11.6→16.3)、製造業(△5.5→23.5)、建設業(24.0→24.0)、情報(40.0→60.0)となっており、建設業は前期と変わらずだが、その他の業種は改善、製造業が大幅な改善で今期のマイナス超からプラス超に転化し、全業種プラス超となる見通しとなっている。
     

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(7-9月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(36.8%)、「横ばい」(47.6%)、「悪化」(15.7%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は21.1。前期調査の全業種の経常利益DI(15.3)から、5.8ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて、「好転」が増加し、「悪化」が減少したことにより、DIの改善となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(△21.1→25.0)、サービス業(18.8→11.3)、建設業(21.2→45.8)、流通・商業(20.8→22.2)、情報(12.5→25.0)となり、サービス業のみ後退するも、それ以外の業種で改善。製造業が大幅な改善で、前期のマイナス超からプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、7-9月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、39.8。前期(42.2)より2.4ポイント後退。業種別では、製造業(25.0→35.3)、建設業(58.1→70.9)、流通・商業(52.8→48.0)、サービス業(38.4→27.5)、情報(26.7→35.0)で、後退する業種もあるが前期に続き全業種でプラス超。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(10-12月)見通し(昨年同期10-12月と比べて)は、「好転」(33.1%)、「横ばい」(59.2%)、「悪化」(7.7%)となっており、DIは25.4。今期の21.1から4.3ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通しとなっている。
     
  2. 業種別にみると、製造業(25.0→33.3)、建設業(45.8→21.8)、流通・商業(22.2→15.7)、サービス業(11.3→21.6)、情報(25.0→57.9)となっている。後退する業種もあるが、今期に続き全業種でプラス超となる見通しとなっている。

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(75.3%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(32.5%)となっている。第3位は前期4位の「原材料費・商品仕入額の低下」(9.1%)第4位は前期第3位の「人件費の低下」(7.8%)と続いている。業種別で見ても同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(83.8%)、第2位に「売上単価・客単価の低下」(8.1%)。第3位は「人件費の増加」(5.4%)となっている。業種別で見ても同様の傾向となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(36.3%)、「順調」(38.3%)、「やや窮屈+窮屈」(25.4%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は10.9。前期調査の資金繰りDI(12.4)から、1.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(9.1→3.7)、流通・商業(7.4→26.5)、建設業(27.3→30.8)、製造業(5.6→5.5)、情報(18.7→△20.0)。流通・商業、建設業、製造業で改善するも、サービス業、情報は後退・悪化、情報は大幅な悪化で前期のプラス超からマイナス超に転化。

 

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(48.9%)、第2位は「同業者相互の価格競争の激化」(35.8%)、第3位は「人件費の増加」(27.8%)となっている。第4位は前期第7位の「新規参入者の増加」(19.3%)と続いている。業種別では、サービス業で「新規参入者の増加」(26.4%)を同率2位にあげていることや、建設業で、「熱練技術者の確保難」(52.0%)を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、前期同様に第1位は「新規受注(顧客)の確保」(51.6%)、第2位は「社員教育」(42.6%)。第3位は、「人材確保」(41.6%)、第4位は「付加価値の増大」(37.4%)とつづいている。業種別にみると情報で「付加価値の増大」(50.0%)、製造業で「人材確保」(44.4%)を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いことが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(7

-9月期)調査」)との比較(9月1日~15日調査、1010社回答)

業況判断DIでは、全国が前期△5→今期△5で前期同様なのに対して、沖縄は、前期20.1→今期19.6と0.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。全国と沖縄では傾向にあまり差はないが、沖縄は引き続き好調を維持。

 

7.県内の他の調査との比較

①日本銀行那覇支店(8月29日~9月30日調査、131社回答)                

 日本銀行那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期39→今期42と3ポイント改善し、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(7-9月)でみると、DIは前期20.1から今期19.6で0.5ポイントの後退。傾向にあまり差はないが双方ともプラス超。プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。同友会の7-9月期の業況水準の比較では前期24.5→今期21.7と2.8ポイント後退。業況水準でみた場合、傾向は逆だが、双方とも前期に続きプラス超で、プラス超幅は日銀と比べて同友会が小さい。

②沖縄公庫(8月下旬~10月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、343社回答) 

沖縄振興開発金融公庫の業況判断DIは、前期4.3→今期6.7と2.4ポイント改善し、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(7-9月)でみると、DIは前期20.1から今期19.6で0.5ポイントの後退。傾向は逆だが双方ともプラス超。プラス超幅は同友会が大きい。

 

 

 

 

 

 

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