2016年4-6月景況調査の結果について(見解)

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した403社を対象に6月1日から6月30日の期間、「4-6月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

 

(2016年7月26日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 201社   回答率 49.9%(403社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 9.9%(20) 建 設 業 16.9%(34)
流通・商業

23.9%(48)

サービス業 41.3%(83)
情報産業 8.0%(16) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均33名)

1~5名 21.4%(43)
6~10名 18.9%(38)
11~20名 18.9%(38)
21~50名 26.4%(53)
51~100名 7.4%(15)
101名以上 7.0%(14)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 15名

 

■ 2016年4-6月期景況調査の結果について

 

 従業員の不足や価格競争の激化続くも、前期から改善し、プラス超幅を広げる。先行きはさらに改善し、全業種で水面上・プラス超となる見通し。

 

①業況判断は前期から改善し、プラス超幅を広げる。建設業と製造業で後退・悪化するも、それ以外の業種で改善。
②売上高DIはプラス超を維持するも後退。製造業は大幅な悪化で、水面上からマイナス超に転化。
③経常利益は改善し、プラス超幅を広げる。流通・商業と情報が大幅な改善で水面上・マイナス超からプラス超に転化。
④資金繰りDIは大幅な改善で、前期のマイナス超からプラス超に転化。建設業以外の業種で改善し、全業種でプラス超に。
⑤経営上の問題点は、前期に続き「従業員の不足」と「同業者相互の価格競争の激化」が上位を占める。
⑥先行きはさらに改善し、全業種で水面上・プラス超となる見通し。
 
 
 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(4-6月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(35.7%)、「不変」(48.7%)、「悪化」(15.6%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、20.1。前期(13.7)から6.4ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」が増加し、「悪化」が減少した結果、DIの改善となった。業種別でみると、建設業と製造業で後退・悪化し、製造業は前期の水面上からマイナス超に転化したものの、それ以外の業種で改善。情報は大幅な改善でマイナス超からプラス超に転化。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(30.0%)、「不変」(30.0%)、「悪化」(40.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は△10.0。前期調査の業況判断DI(0.0)から10.0ポイント悪化し、前期の水面上からマイナス超に転化。前期に比べて「好転」が1.3ポイント微減となり、さらに「悪化」が8.7ポイント増加したことで、DIの悪化となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(32.4%)、「不変」(50.0%)、「悪化」(17.6%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は14.8。前期調査の業況判断DI(20.0)から5.2ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」は4.4ポイント増加しているが、「悪化」がそれを上回る9.6ポイント増加した結果、DIの後退となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(35.4%)、「不変」(50.0%)、「悪化」(14.6%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は20.8。前期調査の業況判断DI(15.9)から4.9ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。「悪化」も1.0ポイント微増となるも、「好転」がそれを上回る5.9ポイント増加したことにより、DIの改善となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(36.6%)、「不変」(54.9%)、「悪化」(8.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は28.1。前期調査の業況判断DI(22.8)から5.3ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて「好転」は0.2ポイント微減となるも、「悪化」が5.5ポイント減少したことによりDIの改善となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(46.7%)、「不変」(33.3%)、「悪化」(20.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は26.7。前期調査の業況判断DI(△36.4)から63.1ポイント大幅に改善し、前期のマイナス超からプラス超に転化。「好転」の大幅な増加と「悪化」の大幅な減少により、DIの大幅な改善となっている。
     
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(7-9月)見通し(昨年同期7-9月と比べて)は、「好転」(36.5%)、「不変」(51.3%)、「悪化」(12.2%)となっており、DIは24.3。今期の20.1から4.2ポイント改善し、今期からさらにプラス超幅を広げる見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(△10.0→0.0)、建設業(14.8→33.4)、サービス業(28.1→30.9)、流通・商業(20.8→8.7)、情報(26.7→50.0)。流通・商業は後退する見通しだが、その他の業種は改善し、全業種で水面上・プラス超となる見通し。
     

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(4-6月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(34.3%)、「横ばい」(40.9%)、「減少」(24.7%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は9.6。前期調査の全業種の売上高DI(11.8)から2.2ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(0.0→△20.0)、建設業(19.3→12.1)、サービス業(22.3→13.4)、流通・商業(6.7→6.4)、情報(△25.0→31.3)。情報が大幅な改善でプラス超に転化するも、その他の業種は後退・悪化。製造業は大幅な悪化でマイナス超に転化。
     
[先行き]
  1. 「売上高」全業種の次期(7-9月)見通し(昨年同期7-9月と比べて)は、「増加」(32.4%)、「横ばい」(53.0%)、「減少」(14.6%)となっており、DIは17.8。今期の9.6から8.2ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通し。
     
  2. 業種別にみると、サービス業(13.4→22.4)、流通・商業(6.4→7.0)、製造業(△20.0→0.0)、建設業(12.1→32.2)、情報(31.3→18.8)となっており、情報のみ後退の見通しだが、その他の業種は改善し、全業種で水面上・プラス超となる見通しとなっている。

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(4-6月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(34.7%)、「横ばい」(45.9%)、「悪化」(19.4%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は15.3。前期調査の全業種の経常利益DI(9.2)から、6.1ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。前期に比べて、「好転」は0.8ポイント微減となるも、「悪化」が6.9ポイント減少したことにより、DIの改善となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(△6.7→△21.1)、サービス業(19.6→18.8)、建設業(21.8→21.2)、流通・商業(0.0→20.8)、情報(△16.6→12.5)となり、流通・商業、情報は大幅な改善で水面上・マイナス超からプラス超に転化。
     
〔採算の水準〕  
採算(経常利益)の水準をみると、4-6月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、42.2。前期(36.2)より6.0ポイント改善。業種別では、製造業(10.0→25.0)、建設業(61.9→58.1)、流通・商業(34.4→52.8)、サービス業(29.6→38.4)、情報(50.0→26.7)で、後退する業種もあるが前期からさらに改善し、引き続き全業種でプラス超。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(7-9月)見通し(昨年同期7-9月と比べて)は、「好転」(31.8%)、「横ばい」(55.1%)、「悪化」(13.1%)となっており、DIは18.7。今期の15.3から3.4ポイント改善し、プラス超幅を広げる見通しとなっている。
     
  2. 業種別にみると、製造業(△21.1→△11.8)、建設業(21.2→38.0)、流通・商業(20.8→12.2)、サービス業(18.8→22.9)、情報(12.5→13.4)となっている。流通・商業のみ後退するも、それ以外の業種で改善する見通しとなっている。
     

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(76.1%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(35.2%)となっている。業種別で見ても同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(82.9%)、第2位に「売上単価・客単価の低下」(36.6%)。第3位は「人件費の増加」(19.5%)となっている。業種別で見ても同様の傾向となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(35.3%)、「順調」(41.7%)、「やや窮屈+窮屈」(22.9%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は12.4。前期調査の資金繰りDI(△4.7)から、17.1ポイント大幅に改善し、マイナス超からプラス超に転化。
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(△18.8→9.1)、流通・商業(5.5→7.4)建設業(28.5→27.3)、製造業(△38.5→5.0)、情報(0.0→18.7)。建設業のみ後退するも、それ以外の業種で改善し、全業種でプラス超に。
     

 

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、前期に続き、第1位は「従業員の不足」(39.0%)、第2位は「同業者相互の価格競争の激化」(31.6%)、第3位は「人件費の増加」(28.8%)となっている。第4位は前期第8位の「熟練技術者の確保難」(18.1%)と続いている。業種別では、建設業で「下請け業者の確保難」(50.0%)、情報で「人件費の増加」(42.1%)を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、前期同様に第1位は「新規受注(顧客)の確保」(50.3%)、第2位は「社員教育」(41.4%)。第3位は、「付加価値の増大」(38.7%)、第4位は「人材確保」(38.1%)とつづいている。業種別にみると流通・商業で「付加価値の増大」(52.6%)、建設業で「人材確保」(54.5%)を「社員教育」と同率で第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いことが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(4

-6月期)調査」)との比較(6月1日~15日調査、1013社回答)

業況判断DIでは、全国が前期△3→今期△5で前期から2ポイント悪化し、マイナス超幅を広げたのに対して、沖縄は、前期13.7→今期20.1と6.4ポイント改善し、前期からプラス超幅を広げる。全国と沖縄では逆の傾向となっている。

 

7.県内の他の調査との比較

①日本銀行那覇支店(5月30日~6月30日調査、131社回答)                

 日銀那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期46→今期39と8ポイント後退するも、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(4-6月)でみると、DIは前期13.7から今期20.1で6.4ポイントの改善。傾向は逆だが双方ともプラス超。プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。同友会の4-6月期の業況水準の比較では前期21.4→今期42.2と20.8ポイント大幅に改善。業況水準でみた場合も、傾向は逆だが、双方とも前期に続きプラス超で、プラス超幅は日銀と同友会でほぼ同じになる。①沖縄公庫(2月下旬~4月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、349社回答)

②沖縄公庫(5月下旬~7月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、349社回答) 

沖縄公庫の業況判断DIは、前期15.3→今期6.6と8.7ポイント後退するも、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期22.2から今期13.7で8.5ポイントの後退。後退幅はほぼ同じだが、プラス超幅は同友会が大きい。 

 

 

 

 
 

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