2016年1-3月景況調査の結果について(見解)

沖縄県中小企業家同友会は、会員企業から抽出した401社を対象に3月14日から3月31日の期間、「1-3月期景況」についてのアンケート調査を実施しました。その結果について見解を発表します。
 

 

(2016年4月21日発表)

 

 

 

■ 回答企業の概要

回答企業 163社   回答率 40.4%(401社中)
業種別 (  )は実数

 

製 造 業 9.8%(16) 建 設 業 16.0%(26)
流通・商業

28.2%(46)

サービス業 38.7%(63)
情報産業 7.4%(12) その他   0.0%( 0)

 

規模別 従業員数  (  )は実数

<正規>(平均27名)

1~5名 22.7%(37)
6~10名 20.2%(33)
11~20名 20.2%(33)
21~50名 25.8%(42)
51~100名 8.0%(13)
101名以上 3.1%( 5)
<臨時・パート・アルバイト>
平均 13名

 

■ 2016年1-3月期景況調査の結果について

 

 プラス超を維持するも全業種で後退・悪化。先行きは少々改善し、全業種でプラス超となる見通し。

 

①業況判断はプラス超を維持するも、全業種で後退・悪化し、製造業は水面上、情報はマイナス超に転化。
②売上高DIはプラス超を維持するも後退。製造業と情報は大幅な悪化で製造業は水面上、情報はマイナス超に転化。
③経常利益はプラス超を維持するも、全業種で後退・悪化。製造業と情報は大幅な悪化でマイナス超に転化。流通・商業は水面上に。
④資金繰りDIは建設業と情報以外の業種で悪化し、前期のプラス超からマイナス超に転化。
⑤先行きは少々改善し、全業種でプラス超となる見通し。
 
 
 
 
 

 

    (本文中、特に断りのない限り前年同期比です)

 

1.業況判断

 

[現状]

 

  1. 前年同期(1-3月期)と比べて、全業種の「業況判断」は、「好転」(30.7%)、「不変」(52.3%)、「悪化」(17.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は、13.7。前期(22.2)から8.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」が4.8ポイント減少し、さらに「悪化」が3.7ポイント増加した結果、DIの後退となった。業種別でみると、全業種で後退・悪化し、製造業は水面上、情報はマイナス超に転化。
     
  2. 製造業の「業況判断」は、「好転」(31.3%)、「不変」(37.5%)、「悪化」(31.3%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は0.0。前期調査の業況判断DI(35.7)から35.7ポイント大幅に悪化し、前期のプラス超から水面上へ。前期に比べて「好転」が減少し、「悪化」が増加したことで、DIの大幅な悪化となっている。
     
  3. 建設業の「業況判断」は、「好転」(28.0%)、「不変」(64.0%)、「悪化」(8.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は20.0。前期調査の業況判断DI(24.0)から4.0ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「悪化」は減少しているものの、「好転」も減少した結果、DIの後退となっている。
     
  4. 流通・商業の「業況判断」は、「好転」(29.5%)、「不変」(56.8%)、「悪化」(13.6%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は15.9。前期調査の業況判断DI(16.3)から0.4ポイントわずかに後退するも、前期に続きプラス超。「悪化」は4.8ポイント減少したものの、「好転」がそれを上回る5.2ポイント減少したことにより、DIの後退となっている。
     
  5. サービス業の「業況判断」は、「好転」(36.8%)、「不変」(49.1%)、「悪化」(14.0%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は22.8。前期調査の業況判断DI(24.7)から1.9ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて「好転」は4.9ポイント増加しているものの、「悪化」がそれを上回る6.8ポイント増加したことによりDIの後退となっている。
     
  6. 情報産業の「業況判断」は、「好転」(9.1%)、「不変」(45.5%)、「悪化」(45.5%)となっており、業況判断DI(「好転」-「悪化」割合)は△36.4。前期調査の業況判断DI(11.1)から47.5ポイント大幅に悪化し、前期のプラス超からマイナス超に転化。「好転」の大幅な減少と「悪化」の大幅な増加により、DIの後退となっている。
[先行き]
  1. 「業況判断」全業種の次期(4-6月)見通し(昨年同期4-6月と比べて)は、「好転」(28.9%)、「不変」(59.9%)、「悪化」(11.3%)となっており、DIは17.6。今期の13.7から3.9ポイント改善する見通し。
     
  2.  業種別にみると、次期見通しのDIは、製造業(0.0→7.2)、建設業(20.0→33.3)、サービス業(22.8→19.6)、流通・商業(15.9→11.9)、情報(△36.4→9.1)。流通・商業、サービス業は後退する見通しだが、その他の業種は改善し、全業種でプラス超となる見通し。

 

 

 

 

 

2.売上高

 

[現状]
  1. 前年同期(1-3月)と比べて、全業種の「売上高」は、「増加」(34.8%)、「横ばい」(42.2%)、「減少」(23.0%)となっており、売上高DI(「増加」-「減少」割合)は11.8。前期調査の全業種の売上高DI(23.1)から11.3ポイント後退するも、前期に続きプラス超。
     
  2. 業種別の売上高DIは、製造業(43.8→0.0)、建設業(19.2→19.3)、サービス業(17.9→22.3)、流通・商業(23.9→6.7)、情報(33.4→△25.0)。建設業とサービス業はわずかに改善したものの、その他の業種は後退・悪化。製造業と情報は大幅な悪化で製造業は水面上、情報はマイナス超に転化。
[先行き]
  1. ①「売上高」全業種の次期(4-6月)見通し(昨年同期4-6月と比べて)は、「増加」(26.3%)、「横ばい」(58.8%)、「減少」(14.9%)となっており、DIは11.4。今期の11.8から0.4ポイントわずかに後退するも、引き続きプラス超の見通し。
    ②業種別にみると、サービス業(22.3→27.6)、流通・商業(6.7→0.0)、製造業(0.0→△20.0)、建設業(19.3→10.0)、情報(△25.0→0.0)となっており、サービス業と情報は改善の見通しだが、その他の業種は後退・悪化し、製造業は大幅な悪化で今期の水面上からマイナス超に転化する見通しとなっている。
  2.  

 

 

 

 

3.経常利益

 

[現状]
  1. 前年同期(1-3月)と比べて、全業種の「経常利益」は、「好転」(35.5%)、「横ばい」(38.2%)、「悪化」(26.3%)となっており、経常利益DI(「好転」-「悪化」割合)は9.2。前期調査の全業種の経常利益DI(24.2)から、15.0ポイント後退するも、前期に続きプラス超。前期に比べて、「好転」が3.0ポイント減少し、さらに「悪化」が12.0ポイント増加したことにより、DIの後退となっている。
     
  2. 業種別の経常利益DIは、製造業(25.0→△6.7)、サービス業(25.4→19.6)、建設業(34.6→21.8)、流通・商業(14.9→0.0)、情報(33.3→△16.6)と、全業種で後退・悪化。製造業と情報は大幅な悪化でマイナス超に転化。流通・商業は水面上に。
〔採算の水準〕  
 採算(経常利益)の水準をみると、1-3月期の全業種のDI〔(「黒字」+「やや黒字」)―(「少し赤字」+「赤字」)〕は、36.2。前期(41.7)より5.5ポイント後退。業種別では、製造業(46.2→10.0)、建設業(45.7→61.9)、流通・商業(58.4→34.4)、サービス業(38.2→29.6)、情報(△22.2→50.0)で、情報が大幅な改善でプラス超に転化し、全業種でプラス超に。
[先行き]
  1. 「経常利益」全業種の次期(4-6月)見通し(昨年同期4-6月と比べて)は、「好転」(20.0%)、「横ばい」(64.0%)、「悪化」(16.0%)となっており、DIは4.0。今期の9.2から5.2ポイント後退するも、引き続きプラス超の見通しとなっている。
     
  2. 業種別にみると、製造業(△6.7→△33.3)、建設業(21.8→27.7)、流通・商業(0.0→△18.5)、サービス業(19.6→14.3)、情報(△16.6→0.0)となっている。建設業で改善するも、それ以外の業種で後退・悪化となり、特に流通・商業、製造業は大幅な悪化で流通・商業は水面上からマイナス超にとなる見通し。

 

 

 

[好転した理由](複数回答可)
〇前期同様に「売上総量・客数の増加」(80.8%)が第1位で、第2位に「売上単価・客単価の上昇」(30.8%)。業種別で見ても同様の傾向となっている。


[悪化した理由](複数回答可)
〇前期同様に第1位は「売上総量・客数の減少」(86.1%)、第2位に「売上単価・客単価の低下」(22.2%)。第3位は「人件費の増加」(8.3%)となっている。業種別で見ても同様の傾向となっている。



 

4.資金繰り

  1. 現在の資金繰りの状況について、全業種の「資金繰り」は、「余裕あり+やや余裕あり」(26.7%)、「順調」(41.7%)、「やや窮屈+窮屈」(31.4%)となっており、資金繰りDI(「余裕あり+やや余裕あり」-「やや窮屈+窮屈」割合)は△4.7。前期調査の資金繰りDI(1.9)から、6.6ポイント悪化し、マイナス超へ転化
     
  2. 業種別の資金繰りDIは、サービス業(△3.2→△18.8)、流通・商業(12.8→5.5)、建設業(△4.2→28.5)、製造業(0.0→△38.5)、情報(0.0→0.0)。建設業が大幅な改善でプラス超となるも、サービス業、流通・商業、製造業が後退・悪化。特に製造業は大幅な悪化で水面上からマイナス超に転化。

 

 

5.経営上の問題点・力点

[問題点] 〇「貴社の経営上の問題点(上位三つまで)」では、第1位は前期に続き「従業員の不足」(42.3%)、第2位は前期同率1位の「同業者相互の価格競争の激化」(37.8%)と続いている。第3位は前期に続き「人件費の増加」(26.1%)となっている。第4位には前期第 位の「民間需要の停滞」(18.0%)と続いている。業種別では、建設業で「従業員の不足」(52.4%)と同率で第1位に「下請業者の確保難」(52.4%)をあげ、他の業種に比べ、比率が高いのが特徴である。
[力点] 〇「貴社の経営上の力点(上位三つまで)」では、前期同様に第1位は「新規受注(顧客)の確保」(48.8%)、第2位は「社員教育」(42.2%)。第3位は、「付加価値の増大」(39.8%)、第4位は「人材確保」(33.6%)とつづいている。業種別にみると流通・商業(57.6%)、建設業(91.3%)で「社員教育」を第1位にあげ、他の業種に比べ、比率が高いことが特徴である。



6.全国(「中小企業家同友会全国協議会(略:中同協)」の「同友会景況(1

-3月期)調査」)との比較(3月1日~15日調査、969社回答)

業況判断DIでは、全国が前期6→今期△3で前期から9ポイント悪化し、プラス超からマイナス超に転化したのに対して、沖縄は、前期22.2→今期13.7と8.5ポイント後退するも、前期に続きプラス超。全国と沖縄では、後退・悪化幅はほぼ同じだが、全国はマイナス超に転化したのに対し、沖縄はプラス超を維持。

 

 

7.県内の他の調査との比較

①日本銀行那覇支店(2月25日~3月31日調査、131社回答)                

 日銀那覇支店の全産業の業況判断DIは、前期45→今期46と1ポイントの改善で、前期からわずかにプラス超幅を広げる。同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期22.2から今期13.7で8.5ポイントの後退。傾向は逆だが双方ともプラス超。プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。同友会の1-3月期の業況水準の比較では前期28.5→今期21.4と12.9ポイント後退。業況水準でみた場合も、傾向は逆だが、双方とも前期に続きプラス超で、プラス超幅は日銀に比べて同友会が小さい。

①沖縄公庫(2月下旬~4月上旬、資本金1千万以上かつ従業員20名以上、349社回答)

 沖縄公庫の業況判断DIは、前期15.3→今期6.6と8.7ポイント後退するも、前期に続きプラス超。同友会の場合、前年同期比(1-3月)でみると、DIは前期22.2から今期13.7で8.5ポイントの後退。後退幅はほぼ同じだが、プラス超幅は同友会が大きい。 

 

 

 

 

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