転勤拒否は理由が必要-人事異動のねらい

 

「転勤・異動に応じない社員に困っている」。今月の相談。
 会社が社員に人事異動命令を行う場合は、原則として「就業規則への定めがある」、「業務上の必要性がある」ことが求められます。
 規則は「会社は業務上の必要がある場合は、配置転換、転勤、または従事する職務内容の変更を命じることがある。命令を受けた社員は正当な理由なくこれを拒むことはできない」。この記載から、社員は相当な理由がなければ異動を拒むことはできません。
 人事異動は企業の経営計画に基づく人事施策の目的があります。①人材育成のためのジョブローテーション、②適材適所配置、③社員の業務範囲拡大の能力向上、④マンネリ化防止等が業務上の必要性として認められます。
 ところが社員が異動拒否をすると、他の社員を配置しなければならないため、人員計画に支障がでます。
 異動拒否社員に対し、規則に基づき懲罰に処することも可能ですが、粘り強く転勤に応じるよう説得することが現実的です。
 会社からは、異動の目的、この社員を選んだ理由について説明し、また社員からも転勤拒否理由を確認し、問題が生じていれば早めに解消しなければなりません。
予防策として
 定期的な人事ローテーションを行なうことです。これにより社員の異動への抵抗を事実上弱めることができ、納得性も高まり、職場活性化も実現できます。
 社員が多くの業務を経験することで、知識・経験の偏り解消、社内相互の業務理解につながります。
 多能化時代の人材育成に向けて計画的人事異動をお奨めします。
 
シリーズ74(ニライみらい279号掲載)
 

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