茶論(2012年7月)

▼今や中国を代表する通信関連企業、ファーウェイ(華為)、世界有数の地位を目指し、いろいろな国への売り込みの真っ最中▼我が国では、イー・アクセス社が「イー・モバイル」製品の多くに華為製を採用してきた。売上高は二兆二千九百六拾五億円(邦貨換算)にも達するという。▼世界戦略を積極的に進める同社を、我が国では懸念なく、取り入れているが、米国や豪州では、どうも事情が違うらしい。豪州政府は二〇一一年末、インターネット網を新設する事業に華為が参加することを拒絶した。その理由は現社長の任正非が中国人民解放軍の元技術者であることから、中国軍、共産党との関係が疑われることにあるらしい。華為の通信端末を使うと国の情報が中国のさる筋へ筒抜けになるという疑いが疑心暗鬼を生む。▼一方、華為側は、その疑いを晴らす、イメージ挽回に全精力を注ぐ戦略に転換。その標的になったのが、勝手の母国、英国、しかもロンドンは金融とメディアの中心地であり、英語圏の情報発信地である。また、今年オリンピックの舞台にもなる。▼華為は、社長直属になるグローバル・セキューリティ・オフィサーに二〇〇六年―二〇一〇年まで英国インターネット政策を担当する最高情報責任者ジョン・サフォークなる人物をスカウトした。さらにアドバイザー集団に元英国政府の大物を次次と就任させた。▼しかし、非公開企業、中国共産党の支配下にある事情での霧を晴らす難しさがあるようだ。

 

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