抱きしめられて気付いた使命としての仕事-(福)みやこ福祉会障害者就業・生活支援センターみやこ 所長 神里裕丈氏

宮古島にまだみやこ福祉会がなかった時代、父親は家業でガソリンスタンドの経営をしていましたが、知人の伊志嶺博理事長から「障害者の方のための仕事を手伝ってくれないか?」というお声かけが。やがて、社会福祉法人として、みやこ福祉会を設立しました。
弟が知的障害者ということもあり、特別支援学校の教師を目指し、福祉系の専門学校を経て、京都にある佛教大学の通信教育で特別支援学校の教師の資格取得も並行で努めていました。しかし、勉強が苦手で資格取得することが出来ずに大学卒業のみとなりました。資格もなく、この仕事に就く意味を見出すことが出来ず、結局一年で辞めることになりました。
それから、自分自身に力を付けるため、苦手なことや、出来ないことに挑戦してみようと、那覇で高額な教材販売の仕事に就きましたが、一向に売れませんでした。ですが、営業していく中で、お客様の悩みを聞くことも多く、その中で信頼関係も生まれ、教材が売れそうになると、「本当にこんな高いものを買ってしっかりできるのか?」と言ってしまう程(笑)。あまりに成績があがらないので、地元の宮古出張を命じられ、久しぶりに帰郷しました。
ある日、公衆電話でアポイント取りをしている所に、腰原作業所で関わった利用者さんが私を見つけ、向こうの方から、走って近寄り、泣いて抱きついて来た時に、「やっぱりこの人たちと関わって仕事がしたい!」「この人たちの力になりたい!お手伝いがしたい!」という思いが溢れ、その足で、伊志嶺理事長に「戻らせて下さい!」とお願いし、復帰させてもらえることになりました。
それから十八年、この再会が無ければ、今の自分はありませんでした。そして、今でも苦しい時に利用者さんから気付かされることが沢山あるという神里氏。「一旦離れてみて、本当にやりたいこと、自分のやるべきことが分かった。そして、教材販売の営業の仕事の経験も現在活かされていることも感じている。」と話されました。
現在は、社会福祉法人みやこ福祉会の理事の一人でもあり、労働局や県からの委託事業である「障害者就業・生活支援センターみやこ」の所長として勤めていますが、企業開拓、飛び込みでアポイントを取ることもあり、障害者さんの生活訓練、職業訓練のサポートと企業雇用に至る迄の働きかけをしています。
センターは沖縄県内五ヶ所(北部・中部・南部・宮古・八重山)という設置数は法律で決められているそうです。
委託で受けているからにはしっかりと成果を出したい思いで、それぞれの方に合う仕事のマッチングに努めているものの、宮古島では障害者専用求人の希望はほぼ無いというのが現状です。
神里氏は、障害者と雇用者との関わりにおいて、「障害者に限らず、その人の持っている良さを生かし合いながら、お互いの質を伸ばし合うことができる分業が大切。そこに、それぞれの専門性を高めるメリットがある。」と、ハローワークや求人広告等から雇用制度を活用しながら、障害者雇用の拡大が続くよう力を注いでいきたい、と強く話されました。(Meteor Color・天の川智子)
 
 
 
 
 
 
 
会社概要
(福)みやこ福祉会 障碍者就業・生活支援センターみやこ 所長 神里裕丈氏(かみざと ひろたけ)
宮古支部
所在地/宮古島市平良下里1202‐8 1F
☎ 0980-79-0451
事業内容/社会福祉事業(知的障害者通所授産事業、指定障害者相談支援事業、グループホーム事業)
 
 
 
[おきなわ同友会しんぶん「ニライみらい」 2019年3月号より] 
 
 
 
 

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