3月県例会を開催「不況脱出のポイントは社員・顧客から喜ばれる会社づくり!」

福岡同友会樋口康治氏が経営体験報告
 
不況脱出の取組みを語る樋口氏

 3月19日に沖縄産業支援センターで3月県例会が開催されました。今回の報告者は、福岡同友会福岡地区副会長で、建設業や足場作業リフトのレンタルなどを行う(株)アイルの樋口康治社長。不況脱出への取組みということで、社員との関わりの重要性や新たな業種への挑戦について報告されました。

倒産の危機を救ったのは社員の奮闘

 今でこそ、「社員は家族も同然、社員が喜んで働けるような会社にしたい」と話す樋口氏。しかし、会社設立当初は「お金儲け」が優先だったといいます。全く経験のない足場業界でしたが、設立当初は順調に業績を伸ばすことができました。しかし、7~8期あたりになると売上は減少、一転倒産の危機に直面します。銀行に頼ることもできない、この窮地を救ったのは社員達でした。当時3400万円あったという赤字を黒字に転換させるほどに社員は奮闘。この時、「会社は社員あってのもの」ということを強く実感したそうです。頑張ってくれた社員に何か恩返しをしたい。樋口氏は社内の労働環境の改善に本気で取り組むようになります。

 
樋口氏の報告を真剣なまなざしで聞く参加者

社員、顧客に喜ばれ、社会から必要とされる会社へ

 労働環境の改善で、会社の業績は更によくなりました。しかし、業界全体を見ると、下請け企業が生き残るにはあまりに厳しい現状。新たな可能性を模索していた樋口社長はとあるセミナーで、こんな言葉を耳にしました。「新たな事業を始める時は、自社や顧客が困っていることがヒントになる」。自社で最も困っているのは「足場に材料を運ぶ際のコストの高さと能率の悪さ」これを改善できれば、不況脱出の足がかりになるかもしれない。同友会会員の仲間にも協力してもらい、試行錯誤の末開発したのが足場用リフト「猿鳶太助」でした。
 このリフトは、少人数で一気に多くの材料を運ぶことができるうえ安全、工事原価を25%も減少させることができました。これにより、(株)アイルは、下請け企業からレンタル業への転換を果たします。




報告後のグループ討論、自社の取り組みや報告から学んだ事を話し合いました

 樋口氏は報告の中で「猿鳶太助」の設置指導のために、現場に出向いたベテラン社員のエピソードを紹介しました。その社員が現場に到着すると拍手喝采の大歓迎。「私は初めて心からお客様に喜んでもらうことができた気がします」と嬉しそうに報告してくれたそうです。退職の相談を持ちかけてきたこともある社員からの前向きな言葉。本当に嬉しかったそうです。
 社員、顧客に喜ばれ、社会から必要とされる会社へ。(株)アイルは着実に進化を続けています。

(「ニライみらい」265号より転載)  

 

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